株の売買で参考にすべき重要な指標として、
PER
があります。
ですが、急にアルファベットだけ出てきても良く分からないところですよね。
私も最初は「よく分からないから、まぁいいや」と思って無視していました。
ところが、調べてみるととっても大切&有用なことが判明したのです。
そこでここでは
✔PERの意味
✔ランキングの読み方
✔PERの注意点
などについてお伝えしていきます。
この記事で分かること✔PERとは、「1株当たりの純利益の何倍まで株価が買われているか」という指標。
✔ランキングは有用だが、過信はNG!
1つの判断材料として、使いこなせるようになりましょう!
【用語】株における、PERの意味・計算方法とは?
PERとは?
まずPERの意味についてお伝えしましょう。
PERという用語は簡単に言うと、
株価が、1株当たりの純利益の何倍まで買われているかという指標
を意味します。
正確には「Price Earnings Ratio」といい、
✔株価収益率
のことを指します。
その会社が稼いだ純利益と比べて、株価がどの程度割高・割安かという指標になります。
①PERが「高い」銘柄は「割高」銘柄
②PERが「低い」銘柄は「割安」銘柄
といえるよ。
PERによって、当該銘柄の株価が割安かどうかみることができるというわけですね。
重要PERが低い銘柄は割安の可能性がある!
PERの計算方法は?
このPERは、
株価÷1株当たりの純利益
で計算します。
一株当たりの純利益のことをEPSといい、
最終益である純利益を、発行済み株式総数で割って
計算しています。
純利益と株価、PERの関係をまとめてみましょう。
理由①純利益が低下し、株価は同様
理由②純利益が同様だが、株価が上昇
2、PERが低下=割安
理由①純利益が上昇し、株価は同様
理由②純利益が同様だが、株価が低下
という関係になるのです。
割安、割高の基準は?
これは東証一部の平均PERが約15倍であることに起因します。
もっとも、PERの数値だけで正確に評価はできないため、過信は禁物です。
注意点については下で詳しくご説明します。
PERランキングの見方とは?お宝銘柄を発見できる読み方と注意点。
PERランキングとは?隠れたお宝銘柄の発見ツール!
このように、PERは割安、割高を判断できる指標になりますので、銘柄検索では大変役に立ちます。
実際に多くの株情報サイトでPERのランキングを提供しています。
その例として、Yahooファイナンスのランキングを見てみましょう。
低PER(割安)ランキングです。
読み方は簡単、単にPERが低い方からチェックしていくだけです。
丁寧にEPS(1株あたりの純利益)も記載されていますね。
PERランキングの1位はなんと1倍を割っていますね。
単純に考えれば、収益に比して株価が安すぎるということですから、将来的に株価が上昇する可能性があるということです。
まだ注目されていないお宝銘柄を発見するための一つの材料となるともいえます。
もっとも、そう単純にはいかないのが株の難しいところ。
このようなランキングを見るときの注意点について確認しておきましょう。
株価と相関はない?IT、不動産業など、業種ごとに異なるPERの注意点。
先程のランキングでも見ましたが、PERが異常に低いままの銘柄が多くありました。
その理由は簡単で、
PERだけでは、その後の株価と相関関係が薄い
からです。
実は、PERには弱点があるのです。
一つ一つ見ていきましょう。
PER計算の基礎となるEPSは、会社予想であることが多い
まず、PERを計算する場合に基礎となる「一株当たりの純利益」は会社が予想している数値であることが多いです。
そのため、業務環境の変化などによって将来の収益が変化するリスクがあるといえます。
特別な事情で一時的にPERが変動している場合がある
仮に予想純利益ではなく、実績として発表済みの純利益で予想している場合にも注意が必要です。
それが
特別な事情で一時的に純利益が変動している場合がある
ということです。
一番イメージがつきやすいのが、
一部事業の売却
などです。
売却益によって一時的に純利益が増え、PERが低下することで、割安株のように思えてしまう場合もあります。
ですが、売却益は一時的な利益ですし、事業を売却したことで今期以降利益が減ってしまうことすら予想されます。
業種によってPER平均は異なる。
これまで触っていなかった業種がたまたまニュースになり、始めてスクリーニングにかけてみる場合もあるかもしれません。
そのような場合に注意したいのが
ということです。
たとえば
IT関係は総じてPERが非常に高いです。
100倍を超えているような銘柄も多くありますが、さらに時価総額が膨らんでいく銘柄も大変多いです。
なぜなら、IT業種は
成長性が高い
と考えられているからです。
不動産業などと異なり、低い投資額で多額の利益を出せるIT業種は、高い成長性が期待できます。
アイデア勝負というところもあるのですが、一度消費者等にハマれば爆発的に普及し、利益も莫大なものになる場合があります。
株価は基本的に未来の業績に対してつくものですから、成長性が高ければPER平均も高くなっていくのです。
注意点まとめ
ここまでを簡単にまとめると、
②特別な事情や、業種ごとの特徴によって変動する場合がある
という点に注意する必要があるということですね。
日本株と世界株ではPERに差がある?日経平均の場合。
最後に日本と世界のPER平均について簡単に比較してみましょう。
2018年8月現在、アメリカがPER平均22.4と世界1位の高さを誇っています。
やはりITを中心とした大企業が牽引しているのでしょう。
なお、スイスとインドも同着1位です。
そして、日本は12.7倍と下から数えて方が早いくらいの位置にいます。
日本企業が世界的にそう高くは評価されていないのかと思うと少し寂しい気がしますが、1つの事実として考えていかなければなりませんね。
まとめ
いかがでしたか。
PERの意味や注意点などについてお伝えしてきました。
気を付けるべき点が多くあるといえど、重要な指標には間違いありません。
気になる企業のPERをチェックし、使いこなせるようにしていきましょう!